過去の名言から知り、今の生活に生かす

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松井道夫の名言・格言

動いているのは太陽ではなく地球なんです。すなわち、地動説です。中心に存在するのはあくまでお客さんです。顧客中心主義。顧客がすべてを決める。組織を大きくしてグループを作れば顧客を囲い込める時代ではないのです。これが情報革命のもたらしたパラダイムシフト(概念、枠組みの変化)なのです。

学生や卒業したてで起業したいなどという人には、クソして寝てろと言いたいです。(覚書き|学校卒業後すぐ起業することを戒めた言葉。社会的な慣例や常識、人づきあいや働き方を学んでから起業せよという激励。卒業直後に起業するインターネットベンチャー社長に数多く会って、経営手法や考え方に危うさを感じた経験から出た言葉かもしれません)

私は常々、日本をだめにしているのは「かね」人種、つまり発言の語尾に、「~かね」、「~ではないか」、「いかがなものか」といった曖昧な表現を付けたがる人たちだと主張しています。日本のリーダーには、「かね」人種が多すぎる。アメリカに追いつき追い越せという時代であれば、そうしたリーダーでもよかったのですが、目標を見失った今の日本において、いつでも逃げられるような物言いしかしないリーダーが組織の進むべき方向性を示せる筈がないのです。今、日本に必要なのは曖昧な表現をしない、「だ」人種なのだと思います。

空売り規制?馬鹿言うな。このオタンコナス!(覚書き|空売りを過度に規制しようとする投資について理解が薄い政府に対する批判)

日本円は捨てられる。デフレの時代であれば、キャッシュは持っているだけでドンドン価値を生んできた。でもそれは日本政府の保証があるという「おカネ」。ヘタをすると、こんなにリスクのあるものはない。日本政府の信用をバックにしたものからはなるべく逃避した方がいい。日本円じゃないものに資産を 逃避させるという考え方がものすごく大事。日本国がベースになっているものは、とりあえずはずせ、ということ。国債なんて論外。日本円の紙幣を持つのもな るべく必要最小限にした方がよい。日本という国は信用しない方がいい…

個人向け国債?そんなハイリスクな商品、うちでは取り扱いません! 【覚書き|松井証券は第二次世界大戦まで多くの国債を購入していたが、敗戦でそれらが一気に紙くずになったことを経験している。その件について先代から当時の状況を克明に説明されたのかもしれない。また、一見リスクのないものこそリスクが隠れているという意味もあるのではないでしょうか】

どう変わるのか、答えは誰も教えてくれません。しかし、シグナルはあります。自分の頭でしっかり考えて、それを信じて決断することです。少なくとも、この路線で行けば将来必ずこうなるという時代ではないことだけは認識している必要があります。

私はこんなに努力しています。一生懸命働いています。というのは本人の勝手な思い込みです。肝心なのは働いた結果として、どれだけ商売ができたのかということです。

私は社員に「給料をもらって働く人」は辞めてくださいと言っています。必要なのは「働いて給料をもらう人」だけです。両者には大きな違いがあります。江戸時代、魚河岸(うおがし)に魚を売る商人がいましたよね。彼らはいくら朝早くから魚を売り歩いて努力したとしても、結局魚が売れなければ何もしなかったことになります。商人とは本来そういうものなのです。

利益を上げて経営状態が良くなってくると「うちの会社はいま何百人の社員がいる。将来は、何千人にするんだ」といって、買収を繰り返し、組織を拡大していく経営者がいます。つくづく疑問に思います。みんな規模を拡大しようとする。足し算の発想をするのです。しかし僕は、もう徹底的に引き算の発想をしようと思って、有無を言わさず本社を移転しました。余計なものを排除する。つまり、規模を捨てたんです。徹底的な引き算の発想を、社員に示したつもりです。

社員の首切りをしない一番いい方法は何かというと、人を増やさないことです。ある程度の新陳代謝は必要だけれど、もう組織を拡大するのはやめようということ。会社の利益はだれが作るのかというと、社員、すなわち会社の仲間たちです。であるならば、利益は株主と会社の仲間たちに分配するのが当たり前でしょう。だったら、人数は少ない方がいいに決まっている。

顧客第一主義という言葉があります。じつは、これは顧客を「集団」としてとらえた企業中心の考え方です。これでビジネスをやっていてはだめです。顧客一人一人を中心に置くことが重要なんです。お客さんは我々にお金を払ってくれる側。我々はお金をいただく側。そういう立場ですよ。我々商人というのは、選ばれるか選ばれないかという存在にすぎない。

新しい日本を作るには、会社と個人の主従を逆転させればいいんです。個が自由に組織をつくればいいんです。私は社員みんなの「好き嫌い」で組織を作っていこうと思っています。いくら理屈を並べても、最後の最後に組織のベースになるのは、感情なんです。もっともらしい基準を設けて体裁を整えるのはやめてもっと人間的なことで評価しようと考えたのです。人間は結構本質を見抜くものです。松井証券は社員数が156人の会社です。感情を前提に作り上げた会社が一つくらいあってもいいじゃないでしょうか。

戦後日本の社会システムのもとで、サラリーマンは会社の成長とともに自分も大きくなったような幻想を抱きました。しかし実態はというと、成長がストップしたとたん会社は個人を切り捨てはじめた。組織が主で、個人が従という会社全体のシステムのもと、組織に裏切られ、個人が責任を取らされるケースまで生じています。組織に従属した個人というのがいかにないがしろされているか。彼らの気持ち、彼らの家族の気持ちを考えると、正直言ってたまらない気持になる。

今後、会社の中でビジネスを担っていくには、自由な発想ができる人間じゃないとだめです。そうはいっても、松井証券でいえば、社員に「私の決断に従え」と言っておきながら、彼らに「自由な発想をしろ」と言うのは矛盾のように思われるでしょう。でも、これはいわば二律背反の関係です。私が決めるんじゃない。私が決めるのは方向性だけ。それを理解したうえで、あとは社員が自分たちでやる。そのためには今の常識を一回捨て、自由な発想をしてくれと言うことなのです。

そもそも経営とは会社の進む方向と、時代の潮流とのギャップを埋める作業だと思います。その上で社長の仕事は、社長室で座禅を組んで考えることです。つまり、世の中がどういうふうに変わるのか、何が本質なのか、とことん考え抜くことです。本当はいくら考えたって真実はわからないんです。でも、考えなくちゃいけない。社長が考えて世の中の流れを判断して、それを前提にビジネスをやるんです。

30年ほど前、私が社会に出た時には、時代に大きな変化はなく、過去の延長線上に未来があると信じることができました。しかし、当時大企業と言われていたところは、現在凄まじい競争の渦中にあり、のたうちまわっています。みんなが思い描いていた将来のイメージとは全然違い、予想もしなかった変化が起きているのです。

いまは革命期の真っ最中です。世の中の風景は、大きく変化しています。これに気付いている人と、気付いていない人とでは天と地ほどの差が出てきます。たしかに、過去の延長線上に歴史が続いているのは事実です。しかし、必ず100年か200年に一回、世の中の様相がガラッと変わるエポック・メーキングな時代があるんですね。いま私たちが立っているのは、まさにその地点です。

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