過去の名言から知り、今の生活に生かす

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川村元気の名言・格言

映画も小説も、必要以上に海外を意識してつくっても、いいものになりにくい。自分たちが素直に面白いと思えたものや、日本人にしか見えない景色や感覚に向き合ってつくれば、自然と海外につながっていきます。

これから日本も日本映画も大きく変わらないと思います。もう日本だけで、あらゆることが済んでしまうからです。それを後ろ向きに考えるのは一方的すぎる気がします。日本だけで済むということは、究極の楽園だともいえます。「ガラパゴスはダメ」というのは、単純に欧米の価値観からの意見です。それよりも「ガラパゴスは楽園だ。でもこのままでいいのだろうか?」という順番で考えた方が発見があるはずです。

小説を書いてよかったのは、映画にしかできないことに自覚的になれたことです。小説のテーマとも重なりますが、何かを逆説的に考えることで価値がわかる。小説を書いてみて、「映画にはまだこういう可能性がある」と気づけました。それがいい形で映画製作に還元できると思います。

映画『悪人』では、原作者の吉田修一さんに脚本もお願いしました。そのときにともに苦しみながら、小説にできること、映画にできること、それぞれについて多く発見することができました。自分の知らないことに挑戦することによって生まれるパワーがあると感じました。

仕事をしていると、「こうやれば正解だ」というものができてくる。僕も映画をすでに必本作り、どんどん作りやすくなってきた。でも、「作りやすい」ことと「いいものを作れる」ことは必ずしも一致しない。

隣の人を説得できない企画は、大勢の観客も説得できない。

持ち味のかけ離れた人材をマッチングさせることで、豊かで大きく、かつ予想以上の作品ができる。

スムーズに進んだ仕事より、苦心惨憺(くしんさんたん)した仕事のほうが強烈な思い出になり、連帯感も強くなる。

「皆がうすうす思ってはいたけれど、明確に意識していなかった」、そんな感覚を切り取って示すことで、驚きと共感を喚起できる。

つまらないと言われた理由を考えることは意味がある。

強い拒否反応が返ってきたときはチャンス。感情を大きく揺さぶったということには、何かヒントがある。

迷ったら戦略に照らして考えればいい。

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