政治家と議論する際に心がけるのは、「時間(=歴史)」「社会」「地球環境」の3つです。3つのうちのどれかひとつを通じてその課題を大局的に俯瞰し、「大義」を立ててそれを唱道(アドボカシー)します。たとえば、外資系製薬会社の国内ワクチン市場参入を促す際は、時間=歴史を100年単位で遡ります。当時は野口英世や北里柴三郎らが世界の感染症の研究をリードしていた。その日本が今やワクチン後進国とまで言われるようではいけない……という具合です。外資系の参入で風通しをよくし、弱体化した国内メーカーは彼らとの提携を通して技術を吸収し直し、再度一人立ちしなければならない。そのためにも、彼らの参入に協力してくれ、というわけです。