過去の名言から知り、今の生活に生かす

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大東隆行(餃子の王将社長)の名言・格言

本部は、店舗が仕事をしやすくする裏方であり、舞台装置みたいなものです。小道具を揃え、店舗でいかにいい演技をしてもらうかに徹する。店舗が一番上で、社長が一番下の逆ピラミッド型の仕組みは、他の会社にはないうちの最大の強みでしょう。

 

店長が汗をかいていないのに、「お前ら何とかしろ!」と頭ごなしに怒鳴っても、下の人間は絶対に動きません。まず店長自らが率先して汗をかくこと。上の人間の熱い気持ちが、下の人間の心に火をつけるんです。実際「この店長のために頑張ろう」となると、その店は強いですね。

うちの従業員はまかないで、好きなものをつくって食べていいことになっています。だからといって、ラーメンに焼き豚を10枚も載せて食べるようなことは絶対にやらせません。従業員がお客さんに出す以上のものをつくって食べてはいけません。お客さんにしてみたら、「この店の従業員はおかしい」となります。お客さんの目線をいつも感じていろということです。

成績が悪くなると、決められた食材の量を減らしたりして利益を出そうとするでしょ。それは逆。悪い店ほど、価値を出すことに知恵を絞らないといけません。

以前、うちの会社は危機でした。470億円の負債を抱えて、つぶれるかどうかの瀬戸際です。僕は3年間は財務の立て直しに精を出し、原点回帰を訴えました。店を改装して、オープンキッチンを徹底し、作り置きやセントラルキッチンでの調理をやめました。店長の自主性を重んじました。それで数字が上がるようになり、借金はほとんどなくなりました。

 

いま、おかげさまで、お客さんがたくさん来てくれます。注文が立て込んで、忙しさに追い込まれることもたくさんあります。つい、不機嫌な顔をする店長や従業員が出てきます。それが一番いけません。そんなお店で料理を食べるお客さんの身になってください。不機嫌な従業員には声をかけにくいし、だいたい、料理がちっとも美味しく感じられません。だから僕は、「初心を忘れるな。お客さんが来てくれたことをありがたいと思って仕事をしろ」と言っています。

 

うちでは店長が売れると思ったら、和食でも洋食でも、フランス料理でも何のメニューでも出していい。僕は「かまへん。好きにやり」と言うだけです。ただし、売れないとダメだし、40品目くらいあるグランドメニューは変えてはいけません。それ以外のところで創意工夫せよということです。

ある程度業績が戻ってきたら、銀行さんがお金を貸してくれるようになりました。そこで、ごっついお金をかけて店舗の全面改修に取り掛かりました。1億円で立てた店を4000~5000万円かけて何店も改修したのです。それだけ一気に変えないと、お客さんには伝わりません。それに、思い切って変えれば、従業員も「やるぞ」という新たな気持ちになって、仕事にも精が出ます。攻めるときには、やっぱり思い切って大胆にならないといけません。

私は店長を集めた合同会議では、「上司は部下に自分の思いを伝え、導く、伝道師であれ」と常々言っています。部下を怒鳴るのではなく、接客で何でも自分でやってみせること。上司は率先垂範でなければなりません。

数年前まで、王将の仕事は「危険、汚い、きつい」の3Kだと言われていました。しかし、みんなが一生懸命、お客様目線で鍋を振ってきたから、お客さんが評価してくれるようになりました。

エリアマネージャーは経験豊富でたくさん汗をかいてきた元店長ばかりです。鍋も振れるし、計数管理もできるから、店長のサポーターとなって具体的なアドバイスができます。

 

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