過去の名言から知り、今の生活に生かす

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出雲充の名言・格言

自分より優秀な人を惹きつけ、仲間にするには、どうしたら良いのか。私が気をつけたことはたったひとつだけです。それは、相手によって発言のスタンスを変えないこと。相手が私より優秀な人だろうが、ご支援いただいている大企業の社長だろうが、3歳の子供だろうが、「ミドリムシで地球を救うことができる」と言い切るのです。普通は、相手が偉い人だと、ちょっと発言を後退させてしまうでしょう。「ミドリムシで地球を救えるかもしれません」とか、「こうなったら地球を救えます」と条件をつけたりしてしまいがちなものです。でも、それでは迫力が出ないのです。私は、相手が総理大臣だろうと、米国大統領だろうと、「ミドリムシで地球を救うことができる」と言います。誰にでも一貫して同じことを言う。そして、「あなたが協力してくれれば、もっと早く地球を救えます」と言う。仲間を集めるために私がしてきたことは、それだけです。

きっと誰もが心のどこかでは「自分も地球を救いたい」「やるときはやるぞ」と思っているはずです。すでに、金持ちになりたい、といっただけの動機で人が動く時代ではありません。けれども、何をやるかというのがなかなか難しい。自分に何ができるだろう。そんな思いを持っていた方々が、ミドリムシに期待し、応援してくださっているのではないでしょうか。

人間の意思決定は、そのときの体調や天候、前日あったことなどに簡単に左右されるものです。断わった相手は、前の日に奥さんとケンカしてイライラしていたのかもしれない。体調が悪くて、一刻も早く帰りたいと思いながら、私とのアポに無理をしてつき合ってくれていたのかもしれない。だとすれば、別の日には、同じ相手からまったく違う答えが返ってくる可能性もある。次にお願いするときには、たまたま天気が良くて上機嫌かもしれない。たまたま前日に孫が生まれて、地球の未来について深く考えているかもしれない。つまり、どんな答えが返ってくるかは状況次第。成果が出るかどうかはこちらでコントロールできることではありません。一発必中などあり得ないのです。

会社が大変だった時期、ほとんどバングラデシュのことを思い出す余裕がなかったと言ってもいいと思います。とにかくお金がないという状況では、明日のお金のほうが先。ミドリムシでバングラデシュと地球の未来を救うといったことは、黒字になってから話すことだと思っていました。

大学1年の夏、私はバングラデシュ旅行で栄養失調の人たちを目の当たりにしました。とにかく栄養のあるものと考えた時に、動植物両方の栄養素を持つミドリムシならば栄養失調を解決できるのではないかと考えついたのです。最初はどこかミドリムシを扱う会社があれば、就職してバングラデシュの担当になることを考えていたのですが、よくよく調べてみるとそういった会社もないし、培養する技術さえ確立されていませんでした。「ミドリムシで地球を救える」という論文はあったのですが、生産方法が確立されていなかったのです。まさか自分が起業するとは思いもよりませんでしたが、ミドリムシの会社がなかったので自分で成し遂げるしかないと決心しました。

私が自信を持って「ミドリムシで地球を救える」と言い続けられるのは、ミドリムシの可能性を見出だせたからです。そして、ミドリムシの可能性を見出だせたのは、腹を決めて、本気でミドリムシと向き合ったからです。

本当にくだらない生き物だったら、それが現在まで生き残っているはずはない。46億年の地球の歴史があって、人類はたかだか100万年。ミドリムシはそれをはるかに上回る5億年の歴史を生きてきている。

動物と植物の両方の特徴を併せ持つ「ハイブリッド」ともいうべきこのミドリムシは、なんと59種類もの栄養素を生み出す。光合成により二酸化炭素を吸収し、しかも「バイオ燃料」を取り出すこともできる。つまり、食料・栄養問題、地球温暖化問題、そしてエネルギー問題という世界を悩ませる大問題を一気に解決する微生物なのです。

私が仕事のうえで効率よりも大切にしていることは、明るく、楽しく、前向きに仕事をすることです。

朝礼でいつも「ベンチャーはアタマを使わなくてはいけない」と言っています。これは勉強しろといった意味ではありません。「明るく、楽しく、前向きに」の頭文字をとって、「ア・タ・マ」を使おうということです。

仕事をしていくうえで大切なことはいくつもあるでしょうが、私の中核にあるのはつねに「アタマ」、つまり「明るく、楽しく、前向きに」ということです。

できるかぎり明るく楽しく前向きに取り組むこと。これがすべての前提です。

人は誰でも、自分の未来を自分で決めることができる。運命は変わるのです。変えられるのです。

もともと起業家になりたくて起業したわけではないので、私の経営者としてのモチベーションは普通の起業家とは少し異なるものでした。まず、自分が優秀な経営者になろうとは考えませんでした。意識したのは、私よりも優れた人に仲間になってもらうことです。実際、今のユーグレナは、私より営業ができるマーケティング担当、私より研究ができる研究開発担当、私より組織のマネジメントに精通した総務人事担当、私よりもファイナンスや企業の戦略に詳しい経営戦略・経理財務担当と、4人の取締役を揃えています。少し傲慢な言い方になりますが、この体制ができた時点で、当社がうまくいくことは決まった気がします。私がすることは、どんな事案でも、この4人に振ること。あとは、私より優秀な4人が動いてくれます。

私の同世代のなかには「仕事がつまらない」と感じている人もいるようですが、この世にくだらないものはない。くだらない仕事、くだらない会社、くだらない友達、そんなものは絶対にない。これは、私の信念です。世の中のあらゆる物事は必要だから存在している。それをくだらないものにするかどうかは当人の姿勢次第。ここが抜け落ちてしまうと、「仕事がつまらない」と言い続ける人生になってしまいます。

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