過去の名言から知り、今の生活に生かす

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カルロス・ゴーンの名言・格言

(学生時代、フランスの学校へ移った一年目に数学が散々な成績に終わったときを振り返って)数学準備学級から別のクラスに変わるようなことはしない、ここは諦めずになんとかしがみついていってやろう、と私は決心しました。辛い勉強を続けていけたのは、この決意のたまものです。そのおかげで、上級数学クラスを終わるころには、私はトップレベルにいました。

これまで私がやってきたすべてのことは、社員のモチベーションを高めることを念頭に置いてやったものです。その結果、社員たちはさまざまな事柄を通じて、みごとにモチベーションを取り戻しました。どうやったら人材を実りある形で活用していくことができるのか?私は常にそのことを考えながら、いろいろな方策を実行に移してきました。

フランソワ・ミシュラン(フランスの大手タイヤメーカーミシュランの社主)は人間志向の強い人です。でも、その人間とは群衆や集団としての人間ではありません。まず何よりも個人としての人間です。それから、もうひとつ、経営者としてあの人が大切にしているのは真実と現実です。あの人のこういった考え方は、社内に深く浸透しています。その結果ミシュランという会社は、人材と品質にこだわりを持ち、タブーや先入観に左右されないという特徴を持つに至ったのです。

私たちは未来のリーダーを育てていかなければならないのです。そのためには、候補になる人間を人事部や総務部の椅子に座らせておくだけではいけません。一番難しい前線に送り出してこそ、人は鍛えられるのです。未来のリーダーは今日の挑戦に応じることで育ちます。潜在的な能力がある人ほど、難しい挑戦をさせるべきです。リーダーは一番きつい仕事によって育ちます。

究極の選択は、不確かな状況や未知のこと、あるいは対立した意見の中から生まれる。自分の価値観、直感、確信、信念に立ち戻って決断するしかない。

互いの相違点を認識して、その価値を認め合うこと。相手を尊重したうえで率直に語り、また相手の言うことに真摯に耳を傾けること。こうした方針はあまりにも単純で当たり前だと思われるかもしれませんが、従来の経営マニュアルに書いてあるかというと、必ずしもそうではありません。大切なのは自社の文化を維持しながら、同時に相手の文化を理解し、それに適応していくということです。

どんな場合にも、私は私でいようと思っていました。そのうえで、ごく自然な形で日本の社会に溶け込めれば、同化できればと思ったのです。もちろん妥協はしません。そのかわり、無理に違いを強調するようなこともしません。そうやって、ともかく自分は異なった人間だとわかったうえで、相手に手を差し出したのです。その姿勢のおかげで日本の人たちは心を開いてくれました。

私には溶け込もうという強い意志がありました。それまで、さまざまな国で生活し、まったく異なる文化を経験していましたが、どこにいた時にも、常にその国に同化したいと思っていました。どこに行っても、私は単なる旅行者でいようとは思いませんでした。入植者でもなければ、移民でもない。その国の人になろうとしたのです。

もし、利益の追求が会社の基本的な目的となっていないのであれば、利益がもたらされるというのは偶然の結果でしかありません。利益を上げようと努力しないで、どうやって利益を得ることができるでしょう?魔法でも使わない限り、そんなことはできません。

目標の決定には様々な要素が考慮に入れられました。意欲と現実の折り合いをどこにつけるかといった問題もありました。ある目標が意欲的だが、実際には現実不可能だと思われる時には、計画の遂行にあたって、社員のモチベーションを高めることはできません。反対に目標があまりにも保守的な、何の困難もなく達成できるという場合は、目標としての意味がありません。

開かれた議論をすることによって、多くの人々が自分の考えを表明することができました。納得がいくまで議論を重ねたのです。解決策について自由に討論できたからこそ、ひとたび発表されれば、人々はもはや選択の余地がないと思うようになったのです。

抵抗の動きが出なかったということは、主として議論の進め方によるものだと思います。私は、これはこうなるべきだ!と言ったことは一度もありません。目標をしっかりと定めたうえで、そこに到達する方法については、私はいつでも喜んで議論に応じました。目標とスケジュールについては譲ることはできませんでしたが、実施方法に関しては、議論は非常に開かれていたのです。

信頼とは二つの柱の上に成り立っています。ひとつめは成果(パフォーマンス)です。成果が上がらなければ信頼されません。もう一つの柱は透明性です。成果が上がっていなくても、透明性があれば会社は信頼を得ることができます。何か問題があったら、それを明らかにして対応すること。何か過ちを犯したら、きちんと公表して対処すること。これが大切なのです。

企業の問題を解決するのに、トップがひとりで何もかもを引き受ける必要はないと思っています。それよりも、さまざまな分野で人々にチャンスを与え、優秀な部下を育てることの方が大切です。そのうえで、トップはその部下たちの報告を聞いて適切な判断を下したり、あるいは部下たち自身が判断できるようにすればいいのです。

私の頭の中にある経営者像は単純なものです。企業の過去も未来もあるがままに引き受ける人間のことです。経営者たるもの「着任前の状態があまりにもひどかったので、もう一時しのぎをする以外打つ手がなかった」などと言うことは許されません。プランを定めた以上、私はリスクをまるごと引き受けたのであり、つまりはすべての責任を負ったのです。

ジャック・ウェルチは、自分の後継者になり得る人物を何人も手に入れることができました。それは、ウェルチが幸運だったからではありません。引退するときに備えて、後継者を養成してきたからです。これは、どんな企業でもできることでしょう。

危機下の状況では、情報の出所を一つにする必要があります。誰が話をするのか、それはもちろんトップです。まずは現状について、それから今どんな計画を立てて、何をしようとしているかについてトップが話をする必要があるのです。それがトップの責任なのです。これは、危機下の状況にある企業が失われた信頼を取り戻すためのひとつの方法でもあります。

GEは数多くの落伍者を出しつつも、多くのリーダーを育成してきました。それは、同社が才能のある人を多く採用したからではありません。社員の力を伸ばしてきたからです。社員がやる気になるように仕向け、成功の手助けをすると同時に、失敗を受け入れてきたからです。

作業組織についてどんなに優れた意見を持っていたとしても、その意見が他人に伝わり、みんなに協力してもらえるのでなければ何の役にも立ちません。そのためには、コミュニケーションをきちんと取り、そうする理由とその方法を具体的に説明する必要があるのです。

自分がまだ若い場合、赴任して最初にすべきことは人間関係をつくり上げることです。部下の人たちと一緒に過ごすことによって、自分のことをわかってもらい、交流を深め、その管理職たちが直面している問題と、それをどうやって解決しようとしているか、そのやり方を知る必要があります。一番大切なのはチームを作ることです。

企業の中であるポストから上になると、人間としての力が問われることになります。専門知識などよりも、状況を理解し、人の話を聞き、やる気を起こさせ、物事を明確にし、大勢の力を結集させるといった能力が問われるのです。

現場に出かけていって直接話をすることはとても重要です。そうすれば社員たちが自分たちの置かれた状況をどう捉えているのかわかりますし、またそれを通して状況そのものもはっきり見えてくるからです。現状把握は経営の要です。全体の状況を把握し、対策の規模、期間、効果を見極めること。これが経営の基本中の基本なのです。

はたして、生まれながらのリーダーというものは存在するものでしょうか?私にはそう思えません。確かに、リーダーシップの適性がある人はいますが、その数は想像以上に多いことでしょう。その人がリーダーになれるかどうかは、その適性を伸ばす環境にいられるかどうかによって決まってきます。こちらはそういった環境を用意して、つまりチャンスを与えて、その人がチャンスを活かせるかどうか見ればよいのです。

私の第一言語は何度も変わりました。幼少のころはポルトガル語、レバノンではアラビア語とフランス語、フランスではもちろんフランス語でした。それがブラジルに戻って、またポルトガル語となり、米国では英語になりました。このうち、一番親しみのある言語はフランス語ですが、コミュニケーションの道具として仕事で使うのであれば、やはり英語が一番だと思います。

家族のいるところ、それが「ホーム」、つまり故郷です。波乱に満ちた道をたどった末に、私の家族はブラジルに落ち着いていました。そして、いまも。ですから、私にとってリオは世界で一番くつろげる街です。ブラジルは美しく魅力的な国です。広く豊かな自然、そして、あらゆる人種が共存しています。自分が自分でいることができるという感じがします。

創造というものは、現実を直視することによってはじめて可能になるものだ。

経営における迅速さというのは、決定の迅速さではありません。行動の迅速さです。大切なのは、問題を発見してから、その問題が実質的に解決されるまでの速さなのです。

経営について言えば、私は事実から出発して理論へと考えを進めますが、決してその逆はしません。これは鉄則です。まずは仕事がどう行われているのかをよく見て、それから解決策を考えるのです。理論を現実に当てはめるのではなく、あくまでもまず事実関係を調べ、人々の生の声を聞き、そうやって現状を把握したうえで理論を構築するのです。

最終的には大きな改革が必要とされる分野でも、最初のうちは少しずつ、小さなところから変えていきました。同じ改革を行うにも、節度をもって挑んだわけです。私たちの目的は、上手くいっていない部分をすべて変えることではありませんでした。重要な部分だけを変えることでした。

具体的な方法というのは、突然思いつけるものではありません。具体的な方法を思いつくためには、状況をよく知って、分析する必要があるからです。要するに、一番大切なのは知ることなのです。

私は「努力」という価値を、「結果」という価値に置き換えることにしました。たくさん働いたという事実が、結果を出したという事実より重要になってはいけません。いくら働いても結果を出せない人もいます。私の場合も、たとえ一日16時間働こうが、そんなことは関係ありません。私はオフィスで過ごした時間ではなく、出した結果で給料をもらっているのですから。

私たちは変化を目的として何かを変えるつもりはありませんでした。何かを変えるとしたら、それは業績を上げるためです。それ以外の点については、むしろあまり変えないよう細心の注意を払っていこうと考えていました。改革を行うのは、あくまでも最小限必要なことだけ。その最小限の改革で最大の成果を引き出すのです。

問題に気付くことが大切です。しかし、それができたからといって、それだけでは何にもなりません。その問題が起こった原因を分析し、その内容を人々が共有することが重要です。また、その分析結果をもとに具体的な計画を立てることがさらに重要です。

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