忍耐は苦いが、忍耐が結ぶ実は甘い。忍耐によって、いかなる逆境の中にあっても耐え抜くことができるし、いかなる敗北も乗り越えることができる。忍耐によって自分の運命を支配し、望みのものを手に入れることが可能となる。
行動なき計画は消え去る夢にすぎないことを悟りなさい。心に抱く大望を天高く描くことをせず、何事も確信せず、失敗を恐れて行動に移すことがなければ、その望みが叶うことはない。潮が自分に向かって満ちてきているのを見ていながら、海に飲み込まれるまで眠りこける人を、浅はかでないと言えるだろうか。運命をより良い方向へと変えるチャンスが自分のところに来ているというのに、そのチャンスが隣の人に行ってしまうまで考え込む人を、愚かでないと言えるだろうか。行動のみが人生に力と喜びと目的をもたらす。
かつてなかったほどの暗闇に閉ざされている時こそ、思い出しなさい。あらゆる失敗は成功への第一歩であり、偽りを発見することが真実への道を進むことであり、ひとつひとつの試練が過ちにつながる誘惑の芽を摘んでいくことを。そして、すべての逆境は、あなたが辿る平和と達成への筋道をほんの一瞬見えなくするものにすぎないことを。
野の植物や動物がどんなふうに生きているのか考えてみなさい。綿の木は、決してたった一個でさえリンゴを実らすことはできない。ザクロの木がオレンジを実らすことがあるだろうか?ライオンが空を飛んでみようとするだろうか?すべての生き物の中で人間だけが愚かにも本来のあり方以外のあり方で生きようとムキになる。そしてそのうちそのあり方が、自分に調和しないものであることを自分の人生そのものから宣告されるのだ。この不調和こそ人生における失敗を決定づけるものであり、もっと実りある職業はないかと、それを果てしなく追いかける人々の行き着くところなのだ。
忍耐によって運命を支配できることを学びなさい。忍耐をすればするほど、あなたに返ってくる報いが確かなものとなることを知りなさい。いかなる偉大な業績も、忍耐強く努力し、待ち続けた結果としてもたらされるのである。
選択する力を賢く使いなさい。憎むより、愛することを選びなさい。泣くより、笑うことを選びなさい。破壊するより、創造することを選びなさい。諦めるより、忍耐することを選びなさい。人の噂話をするより、褒めることを選びなさい。傷つけることより、癒すことを選びなさい。盗むより、与えることを選びなさい。ぐずぐずするより、行動することを選びなさい。堕落するより、成長することを選びなさい。呪うより、祈ることを選びなさい。死ぬより、生きることを選びなさい。
ともすれば経験の価値を過大に評価しがちです。そして一度傷つくと、その経験が邪魔をして2度と挑戦しなくなるとすれば、経験は有害でさえあります。北欧には北風がバイキングを作ったという感嘆すべき格言がありますが、北風はあなたにもまた驚嘆すべき魔法をかけることができるのです。大成功を収めた人生でさえ、失敗の章が含まれていることを覚えておいてください。
時間を無尽蔵にあるように取り扱ってはいけません。あなたは人生と契約を結んでいるわけではないのです。あなたが現金で持っているのは今日だけです。それを上手に使わないとすれば責められるべきはあなたです。時は私たちのために引き返してはくれないのです。
わしらが不幸なのは、自分を敬う気持ちを失ってしまったからです。自分を敬う気持ちを失ってしまったからです。わしらはもはや、自分がかけがえのない奇跡であること、神の特別の創造物であることを信じていないのである。
大成しない人はえてして、この先何千年も生きていられるかのようにふるまうものです。なぜでしょうか?それはひとえに、今日挑戦すべきことを成し遂げる自信がないからです。また、大成しない人は、どのようにして自分の可能性を試すことを回避するのでしょうか?やり方はいくらでもあります。大酒を食らう人、パーティーに憂き身をやつす人、必要な睡眠時間より余分に寝る人、テレビの前にどっかり座りこむ人。
あなたの笑い声が聞かれない日くらいわびしいものはありません。朗らかな笑いはどこの家でも明るい日差しのようなものだから。例え多忙を極めていても、幸せな面を表にあらわさずに一日を送ることのないようこころがけたいものです。ほほ笑むたびに、そして笑うとなおさら人生に貴重なひとときが加わります。
誰であれ人に会ったら「夜中12時にはこの世を去る」そんなつもりになって、いままでとは違った態度で接する。それは極めて簡単である上に、それと引き換えに人生が永久に変わるのです。ぜひ試してください。
今日から出会う人は皆、友達も敵も、愛する人も見ず知らずの人も、夜中の12時までに死んでしまうものとして接しよう。どれほどわずかな接触しかなくても、一人一人に精いっぱい理解と愛情を示し、見返りは期待しない。相手はあなたの優しさにどう反応するでしょうか。あなたがこれまで他人から受けたことがないほど思いやりやいたわり、協力的な態度や愛情を示すはずです。あなたの人生はこれでもういままでと同じではなくなります。
明日という日があるのは愚か者の暦だけ。昨日の敗北は忘れ、明日の問題は無視します。今日こそ、最後の審判の日。あなたの持っているすべて。それを一年で最高の日にするのです。もう一度人生をやり直せたらという言葉ほどわびしいものはありません。今日はあなたの日です。
どうでもいい些細な仕事に明け暮れて、本当に挑戦すべき事柄に出会ったときそれに受けて立つ暇がない。そんなタイプの人をあなたはご存知かもしれません。あなた自身がそうかもしれません。彼らは見つけ出せる限りのありとあらゆるどうでもいい雑用や仕事に精力を使い果たすのです。この種の人が自分では気づくことなく行っているのは成功を避ける努力なのです。
一日一日が神からの特別な贈り物です。人生は常に公平というわけにはいかないかもしれません。しかし、醜い自己憐憫のマントをまとっていては絶対に勝てないし、泣きごとの不快な響きは成功のチャンスを必ず追い払います。そんなことはもうやめましょう。もっと良い生き方があるのです。
ひとたび何かしらの勝利をおさめると、自惚れという罠にはまりやすく、自分は並みの人間と違うんだと思いあがるようになります。そしてそうした思いが人と接するときに態度に出るようになると、前進が大きく阻まれる恐れがあります。高慢と思い上がりほど自分に害を及ぼすものはないのです。
前進を妨げる奢りや自惚れという恐ろしい罠に陥らないように注意する必要があります。今度自慢したくなったら、居丈高に振りかざした握りこぶしをふちまで水を張ったバケツに突っ込むこと。バケツから手を出した時に残った水の量を見れば自分が何ほどのものか思い知らされます。
古代ローマの賢者マルクス・アウレリウスは「ものの考え方がその人の人生を作る」と記しています。良い人生、悪い人生、みじめな人生、喜びに満ちた人生、輝かしい人生、絶望的な人生。それはあらゆる人生について言えることです。さらに仏陀は「現在の自分は自らの考えによってもたらされたものだ。心がすべてである。人間は自分が考えているようになる」と言っています。
1974年、ハンク・アーロンがベーブ・ルースのホームラン記録に近づいたある朝、私はアトランタブレーブスの広報課に電話しました。「ハンクのホームランが710本で、あと5本でベーブルースの記録を破ることは知っています。ところで、ハンクの三振はいままで何回ですか?」電話に出た青年は言った「1262回です」不世出のホームラン王でさえホームランを一本飛ばすために、倍近く三振を出さねばならないのです。
ひとたび明日から給料以上の働きをすると心に決めたら、人生に奇跡が起こり始めます。現在何で生計を立てているか、仕事のいかんにかかわらず、毎日給料以上の働きをすれば、生活はすぐさま向上しはじめます。費用は全くかからないのに効果は抜群で、このルールに従えば人生は永久に変わります。
私はカード売り場に陳列されたユーモラスなカードを見て回ることが何よりも楽しみです。前々から気に入っているのは、株券のように縁取りがある大型のカードで、枠の中に「金儲けの秘訣」という文句が浮き彫り風に印刷されています。カードを開くと中に鮮やかな蛍光色のオレンジ色で一言書かれています。いわく「働きにいけ!」
何ごとも期待される以上の仕事をするという秘訣を習得すれば、成功の勝利は半ば手に入れたも同然です。職場に欠かせない人材になるように、役に立つ人間になるのです。もう1マイル行く権利を行使して、それによってもたらされるさまざまな報酬を手に入れるのです。あなたはそうした報いを受ける価値があります。
目覚めたときに自分がみじめに感じられる朝は、日の光を入れて音楽のボリュームを上げたら、あとはただ朝刊を取り上げるだけでいいのです。朝早くは一面は見ないこと。さもないと枕の下に潜り込んで隠れたくなります。かわりに訃報が載ったページを開くのです。たとえあなたがいらだちや不信感や不安など、いろいろな問題を抱えていようとも、できるものなら喜んであなたと居場所を取り換えるに違いない人々の名がずらりと並んでいます。朝気分がはずまないときは、試してみてください。きっと私に感謝したくなります。
カミュは「人間はみな、自分の苦しみや喜びを土台にして、もろもろのものを構築する」と述べています。60年以上にわたる苦楽の中で私が得た最大の教訓は、人生はゲームだというものです。それは精神的なものであり、謎に満ちたかけがえのないものではありますが、ゲームであることに変わりありません。そしてルールを知らなければいくらプレイしたところでゲームに勝つ見込みはない。問題は、あなたも私も大人になるまでにそうしたルールのを誰からも教わらなかったことです。
あなたは神の特別な創造物なのです。行いであれ、ものであれ、努力であれ、親切であれ、あなたが源となっている事柄には、何ごとも全力投球してください。お茶を濁すようなことがないよう。小さなことをおざなりにするのは、大成しない人や可もなく不可もない並みの人間だけです。
子供が大きくなったらというのを思い出してください。しかしそれはなんでしょう?大きくなった少年は言います。大人になったらと。大人になると結婚したらと言います。でも、結婚したからってそれがなんだというのでしょう?結婚すると考えが変わり、退職したらといいます。退職の時が来ると、自分の人生をつかみ損ねたことに気付きます。今日のこの日を楽しみなさい。明日は明日楽しめばいいのです。
この人生という難しいゲームには、戦果が上がるようにプレーするためのルールがあります。しかし、それはあくまでゲームです。あまりまじめくさってやるものではないゲームであることを忘れないでください。
サミュエル・スマイルズは19世紀末に『自助論』というタイトルで最初の成功本を書きました。その中で「人は常に成功より失敗から多くを学ぶ」と述べています。人間はどうすればうまくいかなくなるかを知ることによって、うまくいく方法に気づくものです。そしてまったく失敗しない者は、一見損失に見える事態を利益に転じるときの心の高ぶりを永久に知ることがないのです。ゲームにしろ人生にしろ、チャンピオンの座を勝ち取るのは、逆境を乗り越える術を学んだ者なのです。
敵に怒りの炎を燃やすのは、ネズミを一匹退治するために家を焼くようなものです。誰もあなたが幸福になったり、全力を尽くしたりするのを邪魔することはできません。あなたが邪魔していいと許可を与えない限り。
『敗北』それがなんだと言うのでしょう。少しばかり勉強させてもらっただけであり、よりよいものへの第一歩に過ぎないのです。失敗しないのは、頭から何もしない人だけです。人は間違いや失敗を通して最高の教訓を得るのです。
テレビの奴隷になっては絶対にいけません。カウチポテト族と呼ばれる人たちは、現代人に特有のもっとも狡猾な悲しい方法で、知らず知らずのうちに自殺を図っているのです。【覚書き|カウチポテト族とはカウチ(ソファー)でジャガイモのようにゴロゴロし、テレビを延々と見ることを趣味とする人々のこと】
おいそれとはいかないかもしれませんが、今日のノルマをこなし、ひとつづつ仕事を片付けていけば、ゴールに到達できるのです。あなたには今日という日しかないのに、その貴重な日が手をすりぬけるのは、過去の失敗を思い出したり、明日起きるかもしれない恐ろしい出来事を思い煩ったりしてくよくよしながら時間を浪費するときです。今日はあなたの日、あなたの手持ちの唯一の日。
欠点が邪魔をして前進できないのではないかと取り越し苦労をするのはやめること。人間は神の創造物であり、志を高く持てばどんな夢でもかなうのだと折にふれて思い出すようにしよう。自分は飛べると思ったら本当に飛べるのです。失敗するのではないかなどと2度と考えないこと。心に思い描いていることを人生の青写真にするのです。さぁ、笑いましょう!
失敗は人生が人に教訓を与える手立てなのです。ときどきへまをやらかす能力は、目標に到達する能力と切っても切り離せない関係になります。連勝連敗の勇士などどこにもいないのです。失敗してもそれは成長の一部でしかありません。たとえばへまといっさい縁を切ったとします。ときたま失敗することなしにどうして自分の限界がわかるでしょう。失敗しても投げ出さないこと。そうすればいまにあなたの番がきます。
行動なき夢は、消え去る夢に過ぎない。
達成計画や期限なしの目標を設定することは、目標自体を設定しないにも等しい。